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厚生労働省は27日、難度が高い手術の実施件数について、各病院に公開を促す方針を固めた。
高度な技術が要求される手術は、実施件数が多い病院ほど、成功率が高くなる傾向がある。手術件数を公開することで、患者が病院を選ぶ際の参考にしてもらう狙いだ。
軌道に乗れば、これまであまり進んでいなかった医療の「質」に関する情報公開を図るものとなる。
手術件数の公開の対象として、厚労省が検討しているのは、約1400種類ある手術のうち、脳や心臓、乳児外科などの分野を中心に、がん摘出や移植などといった難度が高い約100種類の手術。具体的には、頭がい内腫瘤(しゅりゅう)摘出や角膜移植、ペースメーカー移植、大動脈バイパス移植などが含まれる見通しだ。
こうした手術を実施している病院は、大学病院や、都市の中核病院など。頭がい内腫瘤摘出や、これに類似した手術の場合は、千以上に上ると見られている。
同省が、ホームページ上などで、種類別に、各病院の実施件数を公表する方向となっている。
厚労省は、手術件数を公表することで、患者が「この手術ならば、あの病院がいい」と判断できるようになるとしている。同じ病気の患者が特定の病院に集中することで、診療の効率化と技術の高度化を図るという狙いもある。
手術件数の公開は、各病院の独自判断にゆだねられる。厚労省は、公表した場合、診療報酬を加算するなど病院の収入増につながる仕組みにすることで公開を促すことにしている。
手術件数と成功率の関係について、国立保健医療科学院が発表した調査結果は、胃がんや大腸がんなどの手術を多く実施している病院では、90日以内の死亡率が低くなり、5年後の生存率が高まるとの傾向が見られたとしている。一方で、病院のベッド数と生存率の高さには相関関係がないとの結果が出ている。