2004年01月28日(水) 19時41分
県消費生活センターへの相談、昨年度の1.5倍 不当請求6割占める /山梨(毎日新聞)
◇「数打てば当たる」!?業者、不特定多数に送りつけ−−昨年4月〜12月までで
◇昨年度の1.5倍、1万400件
県消費生活センターに昨年4月〜同12月までに寄せられた相談件数は約1万400件で、昨年度全体の1・5倍に達したことが27日、分かった。身に覚えのない現金支払いを要求する不当請求が全体の6割を占め、相談件数を押し上げた。同センターは、架空口座の強制解約など規制が厳しくなったことに伴い、業者側が「数打てば当たる」とばかりに不特定多数に請求書を送りつけているのが増加の要因とみている。
同センターによると、昨年9月の時点で昨年度全体の6811件に並んだ。約1万400件のうち約5860件が不当請求に対する相談で、昨年度全体の1521件を大きく上回っている。
不当請求の手口は、対策とともに大きく変化している。昨年3〜4月ごろは、NTTの「お悔やみ電報」の文面に「あなたの債務を買った」などと記し、請求する手口が多かった。NTT東日本・西日本が対応策を取った結果、お悔やみ電報を利用した手口は減った。
代わりに同5月以降は封書やはがきを使ったケースが増えた。このため、国民生活センターは6月、全国銀行協会に対し、封書などに記された銀行口座の強制解約を申し入れ。各金融機関が解約を進めると、同8月からは携帯電話の番号と「至急連絡を」とだけ書かれたはがきが増えるようになった。現在は、ほとんどがこの手口という。
相談件数を月別にみると、昨年8月は前年同月の2倍以上の1161件。9月は3倍を上回る1480件。10月以降も2倍程度が続いている。県消費生活センターは「今までは口座番号を記しておけば勝手に入金してくれる人がいたが、規制が厳しくなったことにより、手当たり次第にはがきなどを送っているのではないか」と話している。【鷲頭彰子】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040128-00000002-mai-l19