2004年01月27日(火) 19時21分
県警認知の「おれおれ詐欺」、280件 被害1億9000万円−−昨年 /神奈川(毎日新聞)
◇手口が巧妙に−−「偽警察官」まで登場
県警捜査2課は、昨年1年間の県内の「おれおれ詐欺」の認知件数や被害金額をまとめた。件数は計280件で、被害金額は約1億9000万円に上った。複数の人間が電話に出て交通事故の被害者や警察官を装うなど、徐々に手口が巧妙化しているという。
同課によると、県内でおれおれ詐欺の被害が表面化し出したのは昨年5月から。183件で実際に現金をだまし取られた。だます際に現金を求める理由は「交通事故の示談金」が107件、「借金返済」が62件、「中絶資金」が13件と続く。
当初は息子や孫を装い、「事故を起こしてしまったので相手の銀行口座に示談金を振り込んで」と頼む手口が主流だったが、昨秋ごろから事故の相手方を装う男が電話に出て「修理に金がかかる」との話や、警察官を名乗る男が「被害者にお金を払ってくれれば示談で済む」と話す手口が増えてきた。
被害者の多くは事故の相手方や警察官が出ることで、本当に交通事故を起こしたと思い込み、金を振り込んでしまうという。
同課が今年に入り被害に遭った22人に聞いたところ、82%にあたる18人が「おれおれ詐欺は知っていたが、自分がその被害に遭っているとは気付かなかった」と話したという。
同課は「自分も被害に遭うかもしれないという危機感を持ち、不審な電話を受けたら、当事者とされている息子や孫に電話して確認してほしい」と話している。【木村光則】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040127-00000003-mai-l14