2004年01月25日(日) 00時00分

買春相手に友人紹介　高１周旋容疑書類送検相手の男と高２の少女が引き合わされたＪＲ勝川駅前＝春日井市松新町で（朝日新聞・）

　　中署は２３日、名古屋市立高校１年の少女（１６）＝春日井市＝を児童買春防止法違反（児童買春の周旋）の疑いで名古屋地検に書類送検した。友人の女子高校生を、知り合いの会社社長に買春相手として紹介した容疑。児童買春の周旋で高校生が送検されるのは異例だが、実態は援助交際をする高校生らの間で横行していると、同署はみている。


「知って安心」と横行

　　調べでは、少女は昨年１０月１０日午後９時半ごろ、春日井市松新町の路上で、ビル管理会社経営上野高司容疑者（５０）＝名古屋市天白区、同法違反（児童買春）容疑で逮捕＝に対し、友人の私立高校２年の少女（１６）＝春日井市＝を買春相手として引き合わせた疑い。

　　紹介料５万円

　　送検された少女は、男友達を通じて上野容疑者と知り合い、自らも数回買春相手になったという。昨年秋ごろ、上野容疑者に「中高生で援助交際する子を紹介してほしい」と頼まれて紹介料５万円の条件で請け負った。友人の少女に「セックスすれば５万円くれる人がいるけどどう？」と誘い、仲介役をした。

　　友人の少女は「小遣いが欲しかった」と話し、１０月１０日夜以降約５回、名古屋市内のホテルなどで上野容疑者と会い、３万〜４万円を受け取ったという。少女が高級なブランド服を着たり、所持金が増えたりしたため、母親が怪しみ、中署に相談。事件が発覚した。

　　同署生活安全課によると、援助交際をする高校生らが友人に相手を紹介するのは珍しくなくなっているという。

　　相手と接触する手段は、インターネットの出会い系サイトを通じてが主流。だが、会うまでどんな相手かわからない危険性がある。友人が知っている相手なら、「金払いはいいし、変なこともしない」などと事前に教えてもらえる。

　　「違法」気軽に

　　最近は売春を隠そうとしない子も多い。ある日、ブランド品を持ち歩くようになった友人に訳を聞くと「援助交際してる」と答える。「私も小遣いが欲しい」と紹介を頼む。そんなやりとりを気軽に交わしているのが、実態だという。

　　「『誰にも迷惑かけてない』と多くの少女が言う」と同課の小野田公也警部。「売買春の相手を紹介するのは違法で、罪に問われることなのだと認識してほしい。何より、将来を大事にする気持ちを持ってほしい」

（１／２４近郊知多版、尾張近郊版、名古屋版）（1/25）

http://mytown.asahi.com/aichi/news01.asp?kiji=8800