2004年01月22日(木) 03時04分
<飲酒運転>アルコール検知器に不具合 警察庁の配備(毎日新聞)
警察庁が今年度予算で購入した飲酒運転を調べるためのアルコール検知器の一部で、飲酒の事実がなくても飲酒反応が出る器械が見つかり、同庁は原因調査を進めるとともに、22日に国家公安委員会に報告する。
同庁によると、同検知器は昨年11月に約200台を購入し、高速警察隊用として全都道府県に配備した。配備後に各地でメーカー担当者を呼んで説明会を開いたが、同月に行った説明会で飲酒をしていないメーカー担当者が自分の呼気を測定したところ、アルコールを検知したという。別の説明会場でも同様のケースがあった。
同庁はこれらの報告を受けて使用を中止するよう全国に通達を出したが、既に使用を始めていた警察本部もあり、この機械を使って8件を酒気帯び運転で検挙していた。
同庁のこれまでの調査で、気温の低い所で温かい呼気を検査すると、測定値が不安定になる可能性があることが分かった。しかしすべての器械に構造的な不具合があるのか、一部だけが不良品なのかはまだ判断できていない。
この器械はビニール袋に吹き込んだ呼気中のアルコール濃度を測定する仕組み。今年度購入分は従来型を一部改良したもので、全国で使用している従来型について、問題は報告されていない。同庁は「早急に原因を究明し、対策を取りたい」と話している。【窪田弘由記】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040122-00000149-mai-soci