2004年01月22日(木) 22時00分
農水省、タイ産鶏肉を一時輸入停止(日経新聞)
農水省はタイで感染力の強い鳥インフルエンザが発生した疑いがあるため、家畜伝染病予防法に基づき、22日午後から鶏肉など同国産の鳥の肉(家きん肉)と加工品の輸入を停止した。タイ産鶏肉は国内需要の約1割を占めるが、同省は一定の流通在庫があるため、供給不足に陥る恐れは当面ないと説明している。
同省によると、タイからの鶏肉・加工品の輸入は25万7000トン(2002年)。全輸入量の34%を占める最大の輸入先だ。外食産業やスーパーの総菜向けが中心で、輸入停止が長引けば価格上昇など消費者に影響が及ぶ可能性もある。
同省はタイ当局に感染の有無を確認中で、輸入停止は「念のための措置」としている。石原葵次官は同日の記者会見で「消費者の不安を取り除くため」と述べた。
鳥インフルエンザはインフルエンザウイルスで起きる家畜伝染病。鳥の肉を食べたり触ったりした人が感染した例は報告されていないが、豚などを介してウイルスが突然変異し人間に感染する可能性が指摘されている。(22:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20040123AT1F2201L22012004.html