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2004年01月21日(水) 13時31分

「リ社接待」記事めぐる訴訟合戦、双方に賠償など命令読売新聞

 朝日新聞社(東京都中央区)の元記者らがリクルート(同)の接待旅行に参加したと報じた月刊誌の記事をめぐり、記事を執筆したフリージャーナリストの岩瀬達哉氏が、記事に反論した同社元編集委員の本多勝一、疋田桂一郎(一昨年死去)両氏の著作で名誉を傷つけられたとして、1000万円の賠償などを求めた訴訟の判決が21日、東京地裁であった。

 小野剛裁判長は、本多氏が慰謝料など200万円を、疋田氏が50万円を岩瀬氏に支払うよう命じる一方、両氏が反訴して賠償請求した計約1億7800万円のうち、計176万円を岩瀬氏が両氏に払うよう命じた。

 訴訟では、両氏らが1987年に岩手県・安比高原を訪れたスキー旅行が、「リクルートの接待旅行」だったかどうかが争点の一つになった。この点について、小野裁判長は「江副浩正社長(当時)が現地で主催した高額の懇親会を含め、参加者は旅費の半額しか負担しておらず、旅行はリクルートの接待と言える」と述べた。

 判決によると、岩瀬氏は96年11月発売の月刊誌記事で、スキー旅行について「接待旅行であり、リクルート株事件と同じ懐柔策だった」と記載。これに対し、両氏は著作で「記事は誤り」と反論し、このうち本多氏は岩瀬氏について「捏造(ねつぞう)記事を書いた文筆業者」などと記述した。

 判決は、本多氏の著作について「人身攻撃を目的としており、反論としてやむを得ない限度を超えている」と指摘、岩瀬氏の記事についても「一部が事実と違い、両氏の名誉を棄損した」と認定した。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040121-00000102-yom-soci