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2004年01月21日(水) 00時00分

就職氷河期…大学生のマルチ商法被害者増加ZAKZAK

 就職難にあえぐ大学生らを狙い「週に7、8万円の収入」「友だちを誘って金持ちに」などと言葉巧みに誘い、化粧品や健康食品を売り付けるマルチ商法被害が急増し、経済産業省は20日、被害拡大を防ぐため、文部科学省に対し、全国の大学に注意喚起するよう文書で異例の要請をした。

 マルチ商法被害をめぐる文科省への文書要請は、大学生にねずみ講被害が広がった1978年以来。経産省消費経済政策課の川上景一課長は「被害は首都圏に集中しているが、全国に広がるのは時間の問題。早急な対策が必要」としている。

 国民生活センターによると、2002年度のマルチ商法に関連する苦情や相談のうち18歳以上の学生は1156件だった。03年度は学生の相談件数が急増し、19日までに832件と、前年同期比で180件増えている。

 埼玉、千葉、東京、神奈川の首都圏での被害相談が多く、本年度は学生の相談の約半数を占めている。

 被害者の多くは、友人や知人らから「良いサイドビジネスがある」などと呼び出され集団説明会に参加。同年代の学生らから「豊かな人生を送ろう」「月収500万円も夢ではない」などと化粧品や健康食品の購入を勧められる。

 被害額は主に10万−数十万円で、中には学生ローンで借金して商品を買わされるケースもある。

 経産省は消費者保護の観点から、契約が解除できる期間の延長やクレジットの支払い拒否などを盛り込んだ特定商取引法改正を目指している。

ZAKZAK 2004/01/21

http://www.zakzak.co.jp/top/t-2004_01/1t2004012109.html