悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
奈良県の消防団員と県・47市町村職員計336人が昨年11月、東京で開かれた自治体消防55周年記念大会に出張した帰りに公費を使って山梨県のホテルで宴会を開いていたことが分かった。各市町村や県の外郭団体が全額支出しており、山梨での宿泊・宴会費はコンパニオン料を含めて約1000万円になる。県は「妥当な支出だ」としている。
県消防防災課などによると、記念大会は昨年11月20日に東京ドームで開かれ、県内の消防団員274人と、県と市町村職員62人が参加した。前日の19日に貸し切りバス13台に分乗して東京に向かい、都内のホテルで1泊。20日午後1時半に大会が終了した後、山梨県石和(いさわ)町の温泉ホテルで午後6時から同9時まで、コンパニオン50人を呼んで宴会を開いた。21日には岐阜県の恵那峡で昼食を取り、夕方に奈良に戻った。
費用の主な内訳は、宿泊費が東京分580万円、山梨分820万円、コンパニオンの費用200万円、3日間のバス代740万円、昼食費210万円。参加した消防団員と市町村職員分の費用は、県内47市町村が県の外郭団体の県消防協会にいったん収めた。同協会が県職員6人分を負担したうえで旅行会社に一括して支払った。大会の参加費40万円も各市町村が支出した。
記念大会は日本消防協会などが主催し、消防団員の意識向上を目的に5年に一度開かれている。これまでの大会でも宴会費や宿泊費が公費でまかなわれていたという。
同県御所市の消防団長を務める県議は「遠方からの参加者もいるので山梨で1泊した。すべて県の段取りでやったことで、詳細な公費の使い道は知らなかった」。別の消防団長は「毎回、ボランティア的に働いてくれている消防団員の慰労的な意味もあった」と話している。
県消防防災課は「330人余りの給仕は旅館の担当者だけではまかなえないので、旅館側にも頼まれてコンパニオンを呼んだ。妥当な公費支出だったと考える」と説明している。
山梨で宿泊したホテルでは、宴会後に奈良県橿原市の消防団員(55)がホテルのベランダから転落、死亡する事故があった。(01/20 12:43)