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2004年01月19日(月) 19時16分

米BSE、鳥インフルエンザ…食肉関係者ら追い打ち 不安ぬぐえぬ消費者 /埼玉毎日新聞

 ◇「牛」「鶏」…安全性確保、食肉・外食産業に追い打ち/価格の高騰、不安ぬぐえぬ消費者
 山口県で発生した鳥インフルエンザ問題は、BSE(牛海面状脳症)問題で米国産牛肉の輸入停止で対策に追われている食肉関係者や外食産業にダブルショックを与えている。県家畜衛生室は県内の養鶏業者に消毒などを指示しているが、感染経路も特定されておらず関係者は不安を隠せない。消費者にとっては肉の安全性はもちろん、価格高騰も気になるところだ。2年前の国内BSE騒動に比べると混乱は少ないが、それでも波紋はまだまだ広がりそうだ。【野口美恵】
 県家畜衛生室によると、県内の鶏卵業者は236業者で02年の生産額は99億円、ブロイラー業者は20業者で生産額は1億円にのぼる。同室が13日から行った立ち入り調査によると、鶏の大量死は確認されなかったものの、鶏舎の中の鳥が野鳥などと接触し得る施設もあり、業者に防疫対策の強化を指示した。同室は「養鶏場は人の出入りを減らすなど努力している。混乱を事前に防ぎたい」と警戒を強めている。
 ■豪州産牛肉
 消費者にとって一番の関心は食肉の価格だ。「さいたま食肉市場」(同市大宮区)によると、昨年12月24日のBSE騒動以降、豪州産牛肉は高騰を続け、卸価格は1キロ600円から1000円に、国産牛も4割増まで跳ね上がった。さらに豪州が今月、輸出価格を約1・5倍に上げたため、これが流通する1月末にはさらに値上がりする可能性もある。同市場は「あまりに高額だと逆に消費が冷え込み買いたたかれるなど、市場が混乱する」と心配する。
 鶏肉価格にも変化があった。国産は安定しているが、ブラジル、タイなど安い輸入鶏肉の卸価格は、モモ1本220円から300円に急上昇。米国産牛肉の代用として鶏肉の需要が上がったうえ、国内産鶏肉を回避する傾向があるためという。一方で、問題の起きていない豚肉へ需要がシフトされ、年始に値崩れしやすい豚肉の価格は下げ止まっているという。
 ■冷静な対応
 安全面では流通業界や外食産業は、2年前のBSE騒動に比べ冷静な対応が目立つ。大手スーパー「マルエツ」では、全店で山口県産の鶏肉や加工食品を調査し、扱っていないことを確認した。「消費者から安全性の問い合わせはあるが、売れ行きは変わらない」という。鳥料理店「鳥良」大宮店は、鶏肉の各農場を掲示し、衛生管理や加熱処理について説明するチラシを店内に張り安全性をアピール。宴会のキャンセルなど客足への影響はなく、担当者は胸をなでおろしている。
 さいたま市南区沼影の主婦(45)も「2年前とは違い、普通に鶏肉も牛肉も食べている。価格が上っていることのほうが困る」と比較的冷静だ。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040119-00000001-mai-l11