2004年01月18日(日) 00時00分
「架空請求」の相談が今年に入り急増(朝日新聞・)
「本日中に払わなければ職場や自宅に回収に行く」。インターネットのアダルトサイト利用者らに債務の返済を迫る「架空請求」に関する相談が、今年に入って県内で急増している。県消費生活センターには、年明けの7日間だけで400件近い相談・苦情が殺到している。昨年の約3倍のハイペースだ。弁護士をかたるなど新たな手口も次々に報告されている。
「金融機関から債権回収の依頼を受けました。以前利用した出会い系サイトの料金が未納となっています。本日中に支払わなければ、自宅や職場に強制回収に伺います」
こんなはがきが、突然自宅に届く。心当たりのない業者からの「最後通知」。インターネットのアダルトサイトを利用した経験のある人や、多重債務者らのもとに届くケースも目立つという。
「あのサイトは有料だったのか」「まだ借金が残っていたのか」。なかには、そんな勘違いをする人も出てくる。不安をあおり、心の弱みにつけこんで支払いを迫る手口だ。電子メールで送りつけられることもあるという。
県消費生活センターによると、土日などを除く5日から14日までの7日間に、同センターに寄せられた相談・苦情のうち、約7割にあたる387件が同様の架空請求だった。1年間で4315件だった昨年に比べると、約3倍のペースだ。
はがきには「支払わなければ裁判をおこす」「ブラックリストに載せる」などの脅し文句が書かれ、現金自動出入機(ATM)での振り込みを要求するケースもある。
アダルトサイトを閲覧した男性で今年、30万円を支払ったケースも現実に出てきているという。 架空の弁護士名をかたり、「介入通知書」などを送りつけてくる新たな手口も。サイト閲覧者や元多重債務者のリストなどを入手して、狙い撃ちしている可能性があるという。
同センターによると、架空請求の手口は、連絡先が携帯電話のみであることや、請求金額や債権者が明確でない場合が多い。「これまで、自宅や職場に取り立てに来たという相談は1件もない。身に覚えのないものは絶対に支払わず、誰かに相談してほしい」と注意を呼びかけている。
同センター(096・354・4835)は平日午前9時〜午後5時まで相談を受け付けている。
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http://mytown.asahi.com/kumamoto/news02.asp?kiji=3086
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