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2004年01月17日(土) 18時51分

おれおれ詐欺 107件、被害額7000万円−−昨年3月から県内全域で /宮城毎日新聞

 ◇金融機関も予防策
 電話口で息子や孫を装い、交通事故の車の修理代などを名目に銀行口座に現金を振り込ませる、いわゆる「おれおれ詐欺」が県内でも多発している。県警捜査2課によると、昨年3月から出された被害届は107件。県内全域で発生し、被害総額は7000万円を越えた。こうした状況に、県内の金融機関も予防策を講じている。
 被害届は今月に入っても、仙台中央署に2件出された。同署によると共に青葉区に住む40代と60代の主婦で、それぞれ280万円と300万円をだまし取られたという。
 40代の女性は夫を装った男から、60代の女性は息子を装った男から「交通事故でベンツと衝突してしまった」と、全く同じセリフを泣きながら告げられた。続いて電話に出た保険会社社員を名乗る男が「保険で対応できるが、支払いまでには2週間程度かかる」と説明。最後に、事故の相手方を名乗る男が出てきて「上司の車だから困った」などと訴えたという。
 どちらの女性も電話から約1時間後、指定された名義の口座に現金を振り込み、直後に引き出された。
 一方、県消費生活センターにも、昨年10月初旬から「おれおれ詐欺」に関する相談が6件寄せられている。うち実際に現金を振り込んだのは2件。おれおれ詐欺の場合、名前を名乗らないケースが多いが、1件は実際の弟の名前を語り、声もそっくりだったため約290万円を振り込んだという。
 こうした事態に、銀行や郵便局では、お年寄りの振り込み時には特に注意を払っている。日本郵政公社東北支社では、お年寄りが本人と異なる苗字の名義に多額の振り込みをしようとしたり、慌てた様子が見られた場合、もう一度、振り込み先を確認するよう促している。その結果、東北6県で少なくても4件のおれおれ詐欺を食い止めたという。【山寺香】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040117-00000001-mai-l04