悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年01月16日(金) 00時00分

不安あおり悪質営業 相談、苦情が急増 住宅の耐震化  東京新聞

 相次ぐ大地震を教訓に住宅の耐震化が重視される中、こうした防災意識を逆手に取り、悪質な業者の営業活動も活発化している。都消費生活総合センターによると、本年度の相談・苦情件数は過去五年間で最多となる勢いだ。住民の不安を解消し、耐震化をどう支援するか−。各自治体は担当窓口で地元の建築士らを紹介しているほか、独自に地元施工業者の育成を目指す動きもある。

 一九九五年の阪神・淡路大震災で、建物倒壊や家具の転倒による死者が84%を占めた。これを契機に自治体が耐震化の助成制度を設けたが、「費用の負担感や『起こってから考える』姿勢などから、(耐震化は)あまり進んでいない」(日本木造住宅耐震補強事業者協同組合)という。

 「無料で耐震診断をしてくれるというが、信用できる業者か」「無料の耐震診断を申し込んだら、床下換気扇などの契約も迫られた」−。都内自治体の消費者センターには、こうした相談や苦情が多い。「とくに宮城や北海道・十勝沖で昨年相次いだ地震の後に増えた」という指摘も。

 このため、板橋区は「このままでは地震で家が倒れますよ」など、住民の不安をあおる手口をパンフレットで紹介。杉並区はホームページで「耐震診断や改修を強く勧める業者がある」と注意喚起した。役所からきたようにかたる業者もあり、「不安に思ったら各自治体の窓口に相談して」と呼び掛けている。

 また、中野区は新年度から、助成制度の拡充とともに、区独自に事業者を育成・登録する制度を創設する方針。相談から診断、補強工事まで一貫して対応できる窓口も設置して、区民が安心して住宅を耐震化できるよう支援態勢を整える。

  (石川 修巳)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20040116/lcl_____tko_____000.shtml