2004年01月15日(木) 21時03分
鳥インフルエンザ問題 立ち入り検査開始、関係者集め防疫対策も協議−−県 /熊本(毎日新聞)
山口県阿東町の採卵鶏農場で鳥インフルエンザが発生した問題で、県は14日、各養鶏農場への立ち入り検査を開始した。また、県庁内で生産者や農協などの関係団体を集めた防疫対策会議を開き、「県内の鶏の安全性を証明することが最大の風評被害対策」として、検査や予防対策への協力を求めた。
立ち入り検査の対象は県内約200戸で、この日は71戸約167万羽を対象に行われた。農場経営者から飼料や卵などの流通ルートの聞き取りを行うほか、目視による鶏の健康状態の確認を進めている。週明けからは、100羽未満の小規模養鶏場や鳥類を飼育する小学校など約500カ所に対象を広げて検査する。
県は養鶏農家向けのチラシも作成。鳥インフルエンザの症状の特徴などを記した上で、防疫対策として、早期発見▽鶏舎の消毒▽農場への人の出入り規制▽野鳥の侵入防止▽害虫の駆除などの徹底——を求めている。山口のケースでは、野鳥による感染の疑いも指摘されており、県畜産衛生課は「防鳥ネットの設置を勧めている」と説明する。
この日の防疫対策会議には、養鶏団体や農協、県の関係者ら約60人が出席。上田実・農政部次長が「風評被害による消費への影響が懸念され、消費者へ正しい情報提供が必要。県内の鶏の正常性を確認し、公表することが今できる風評被害対策」と述べ、関係者への協力を訴えた。【石川淳一】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040115-00000003-mai-l43