2004年01月15日(木) 11時49分
仙台局番発のワン切り注意 被害相談が再び増加(河北新報)
携帯電話の呼び出し音を1回だけ鳴らして着信履歴を残し、かけ直すとみだらな音声を流して法外な料金請求を迫る「ワン切り」に昨年末から、仙台圏の市外局番022で始める業者が現れた。着信履歴が03(東京)や06(大阪)で始まっていれば警戒する人も、地元の局番だとついかけ直してしまいがち。下火だった被害相談も増加傾向に転じ、仙台市消費生活センターは注意を促している。
「着信履歴に022で始まる番号が残っていたので掛け直したらワン切りだった。不当な料金請求が来たらどうすればいいのでしょう」。昨年12月、市消費生活センターに20代の女性から相談があった。
センターが12月に受けたワン切りに関する相談は7件。前月までは月に多くても1件にとどまっており、被害が再燃する兆しを見せ始めた。NTT東日本も11月以降、022で始まるワン切り発信を多数回確認している。
<学習効果を利用>
ワン切り被害がピークだったのは2001年で、センターへの相談も毎月2けた台で推移した。しかし、ワン切り業者に罰則を科す改正有線電気通信法が翌年に施行され、利用者も大都市の市外局番で始まる着信履歴はワン切りと察してかけ直さなくなる「学習効果」を発揮し、被害は次第に治まっていた。
022で始まるワン切りはその学習効果を逆手に取った手口で、「地元の局番ならワン切りということはないだろう」という利用者心理を突いている。
<発信数抑えめに>
NTTは、特定回線からの発信が一定時間に相当数あって他回線に影響を及ぼす恐れがある場合は発信者との契約を解除できると規定しているが、業者は発信数を抑えめにして回線停止を巧みに逃れている。
宮城県警は「022ワン切り」を3回線把握していて、有線電気通信法違反容疑で捜査を始める方針だ。市消費生活センターも「局番にかかわらず、見覚えのない番号にはかけ直さないで」と用心を呼び掛けている。
http://www.kahoku.co.jp/news/2004/01/20040115t13040.htm