2004年01月14日(水) 00時00分

山口のウイルス　韓国・ベトナムと同型 （東京新聞）

　山口県の採卵鶏農場で高病原性鳥インフルエンザで死んだニワトリが見つかった問題で、農水省は十三日、ウイルスの型が、大量感染が起きた韓国や香港、ベトナムと同じ「Ｈ５Ｎ１」と確認した。日本が、アジア規模の感染拡大に巻き込まれたことが明確になった。同省は検査結果に加え、国内で七十九年ぶりの発生だったことから「ウイルスが外国からきた可能性が高い」とみて、死んでいる野鳥の調査も含めた感染経路の解明を急いでいる。

　ウイルスの型は、独立行政法人「動物衛生研究所」（茨城県つくば市）で鑑定した。「Ｈ５Ｎ１」は毒性が強く、感染したニワトリの致死率が高い。昨年十二月中旬からニワトリの大量死が起きた韓国では、「Ｈ５Ｎ１」ウイルスが十六カ所の農場で確認されている。

　ただ、同省は今回の結果だけで韓国での発生例との関係を「明らかにするのは困難」とし、今後も感染経路特定のための疫学調査を続ける。

　また、農水省は同日、今回の感染による被害拡大の防止に省内で対策本部を初開催。発生農場の消毒や、半径三十キロメートル以内にある農場のニワトリや鶏卵の移動制限などウイルスのまん延防止策を進める。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040114/mng_____sya_____005.shtml