住民や業者に不安／鳥インフルエンザ感染鳥インフルエンザに感染し死亡した鶏＝阿東町生雲中で、県畜産課提供（朝日新聞・）
「影響がどの程度の被害となるのか、見当もつかない」−−国内で７９年ぶりとされる鳥インフルエンザへの感染が阿東町内で確認された１２日、県内では衝撃と不安が広がった。阿東町にある採卵養鶏農場は静かな田園地帯に広がる。立ち入り禁止の標示など突然現れた光景に、近くの住民は驚いた様子を見せた。農業の女性（６９）は「全く事態を知らされておらず、何事かと思った。この農場の製品を食べたことはないが、身近なので不安だ」と話した。
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| 回収指示が出た卵。ラベルに「Ｗ」と表記されている＝１２日、防府市内のスーパーマーケットで |
徳地町にある採卵養鶏業者は、隣町での感染の知らせを聞き、驚いた。「日本にとうとう入ったか」と所長の男性。この業者は半径３０キロの移動制限区域内にあるため、出荷ができなくなった。「感染していない卵でも移動できず、いつから出荷できるか分からない」と不安を隠せない。
感染を防ぐため、人の出入りをできるだけ避ける措置をとっているという。「被害は見当もつかないが、相当な額になる。移動禁止で被害を被る周辺に対して補償する制度を確立して欲しい」と対策を求めた。
下関市内のフライドチキンチェーン店は県内産の鶏肉は使っていない。だが、「どの程度影響が出るのか分からない。本社からの連絡を待ちたい」と戸惑い気味に話した。