2004年01月12日(月) 19時27分
79年ぶりに鳥インフルエンザ、山口の養鶏場で(日経新聞)
山口県阿東町の採卵養鶏場で飼育していた鶏が致死率の高い鳥インフルエンザウイルスに感染していたことが12日、分かった。農林水産省は同養鶏場への立ち入りを禁止、鶏卵の出荷を停止した。国内で同ウイルスの感染が確認されたのは1925年以来79年ぶり。同省はウイルスの侵入経路解明などを急ぐ。
同省によるとこの病気は「高病原性鳥インフルエンザ」と呼ばれ、鳥インフルエンザのうち特に死亡率が高かったり、ウイルスが変化して致死率が高くなる可能性がある。
今回確認された鳥インフルエンザは、昨年韓国で被害が拡大したA型インフルエンザウイルス(H5N1)と同じH5型に属するが詳細な型は不明。これまでに生きた鳥との接触で人が感染した例はあるが、鶏肉や鶏卵を食べて人が感染した例は世界的に報告されていない。
ウイルスのまん延を防ぐため農水省は家畜伝染病予防法と防疫マニュアルに基づき、飼育していた鶏全羽の処分や、半径30キロ以内にある約30の農場からの鶏や卵の移動を制限する。(19:27)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20040112AT1G1200512012004.html