2004年01月11日(日) 19時46分
財務相「消費税率上げ、財政再建・年金財源に不可欠」(日経新聞)
谷垣禎一財務相は11日、民放のテレビ番組に出演し「プライマリーバランス(財政の基礎的収支)回復や年金をどうするかは消費税抜きにしてはできない」と語り、今後数年内の消費税増税が不可欠との考えを表明した。小泉純一郎首相は自らの政権では消費税率を上げないと公約しているが、増税の検討作業については「きちんと道筋を立てて」進めていく意向も示した。
財務相は「首相も自分の間(自民党総裁としての任期が切れる2006年秋まで)は手を付けないが、議論は自由にやってくれということだ」と指摘。消費税率上げを「いっぺんにやろうとしてもできない」と述べ、2006年までに具体案づくりを進めていく考えを示唆した。与党の2004年度税制改正大綱は「2007年度をめどに消費税を含む抜本的税制改革を実現する」と明記、将来の年金財源確保をにらんだ消費税率上げに踏み込んだ。財政再建では、政府は国債を除いた歳出と歳入を同額にする「プライマリーバランス均衡」を2010年代初頭に達成する目標を掲げている。財務相は、年金と財政再建の両面で消費税増税が不可欠と主張した。(19:46)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20040111AT1F1100E11012004.html