2004年01月10日(土) 00時00分
西会津町がプロバイダーに 県内で初(朝日新聞・)
西会津町が、昨年12月から町民に高速インターネットサービスを提供するプロバイダー事業に取り組んでいる。町営ケーブルテレビの回線を利用するもので、自治体によるプロバイダー事業は東北で3例目、県内では初めてだ。町は「民間の高速インターネットが使いづらい山間部の不利を克服し、都市との情報格差をなくしたい」としている。
プロバイダー事業は、97年の町営ケーブルテレビ立ち上げ時に長期計画に盛り込まれ、02年度に町の機構改革で「地域情報課」ができたのをきっかけに具体化した。昨年7月に町は、第1種電気通信事業者の免許を取得。自ら回線を所有して情報通信サービスを提供できるようになった。
一般の電話回線や光ファイバーの代わりに、町内約3千世帯の9割が加入する町営ケーブルテレビの回線を利用する。総事業費は通信機器の設置など約1500万円という。
利用者は、サービスの加入金として5千円、月額3千円を町に払う。新たにケーブル回線を自宅に引く場合は、工事費など4万2千円が別にかかる。すでにケーブルテレビ利用者の約1割にあたる世帯が申し込みを終えて一部では利用も始まっている。町は04年度中に500世帯の利用を見込んでいる。
ケーブル回線を使うことによって、町内全域で高速インターネットのサービスが利用可能になる。山が多く面積も約3百平方キロと広い同町では、電波の中継所不足のため、ADSL(非対称デジタル加入者線)など民間の高速ネットサービスが利用できない地域がある。
また、町中心部で現在利用できる民間の高速サービスは通信速度が毎秒8メガビット(8Mbps)が中心だが、町営のケーブル回線だと10メガビット(10Mbps)で、これを上回って速い。利用料も民間よりやや安く設定してあるという。
総務省東北総合通信局によると、東北の自治体が第1種電気通信事業者の免許を取得したのは、岩手県遠野市、秋田県大内町に次いで西会津町が3件目。
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http://mytown.asahi.com/fukushima/news02.asp?kiji=5257
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