2004年01月10日(土) 20時11分

年金狙う詐欺、全国で相次いぐ　県内でも不審文書など確認、注意を　／奈良（毎日新聞）

　社会保険職員を装って年金受給者らから現金をだまし取る被害が全国で相次いでいる。県内では被害は出ていないが、詐欺目的とみられる不審な請求文書などは確認されており、奈良社会保険事務局は「疑わしい請求があればすぐに問い合わせてほしい」と注意を呼びかけている。
　同事務局によると、昨年１２月８、１１日、大阪府で、区役所や社会保険事務所の職員を装って年金受給者の自宅を訪問し「保険料の未納分を納めれば年金額が増える」「年金の過払いがあるので返納いただきたい」と言い、それぞれ７万２０００円をだまし取った。いずれも社会保険事務所名の領収証を偽造していた。同１９日には、栃木県で「国民年金保険料が未納」として５万円をだまし取られる被害も起きた。
　同事務所によると、訪問のほか電話や文書などによる手口もあり、１１月末までに全国で１１５９件が確認され、うち１０件計１７１万４３００円で被害が出ている。
　県内では、１２月以降、「過払いがある」として返納を求める虚偽の文書が送られた例が２件確認されているという。同事務局（０７４２・３２・０５０５）。　【野村和史】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040110-00000003-mai-l29