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2004年01月09日(金) 06時28分

米産牛輸入の再開、全頭検査が条件 BSEで政府要望へ朝日新聞

 農林水産省と厚生労働省は、米国で確認されたBSE問題で、米国からの牛肉輸入再開の最低限の条件として、脳など感染の危険性が高いとされる「特定危険部位」の除去徹底や、日本向け輸出分の全頭検査を米国に求める方針を固めた。検査強化に際し、日本側が費用などを負担することも視野に入れる。今後、米・カナダを訪問中の政府合同調査団の報告を待って方針を詰めるが、交渉は難航も予想される。

 日本の牛肉消費量(02年度)93万2000トンのうち、米国産は24万トンと3割近くを占めるが、昨年12月24日から輸入を停止した。

 米では従来、政府の負担で年間約2万頭を検査するなどしている。米政府は問題発生後、追加対策として、生後30カ月以上の牛の特定危険部位について、食品化しないことなどを表明。米畜産業界も日本に輸出する30カ月以上の牛を全頭検査する案を検討している。

 これに対し、両省の検討案は、特定危険部位の除去について、30カ月未満も対象にするなどの徹底を要望。BSE検査は、対日分の全頭検査を米政府自身がするのが原則としつつ、日本の業界負担で検査して米政府が認証する方式や、日本からの技術面の協力なども検討する。

 米から牛肉を輸入する日本の商社や小売り、外食業界の一部から「暫定措置としてでも、民間による検査を認めてほしい」との要望が出ているのを踏まえたもので、農水省内には「検査費用は消費者に回るかも知れないが、需給が逼迫(ひっぱく)するよりは良い」との見方もある。また全頭検査などで安全を確認できる牧場や処理場を特定して、輸入を再開する案もある。

 米側は、日本に条件の緩和を求める可能性があるが、日本よりも緩い検査態勢では、日本の消費者の信頼を得られなくなる。日本は米側の出方を見ながら、対策案を打診する構えだ。(01/09 06:28)

http://www.asahi.com/business/update/0109/039.html