2004年01月09日(金) 00時00分

「出会い系」を提訴へ 滋賀の男性「料金１１０万円無効」 （中日新聞）

　分かりにくい利用規約と、料金表示を読まずに利用したインターネットの「出会い系サイト」の料金は支払う義務がないとして、滋賀県甲賀郡の会社員男性（２３）が、鹿児島市内の業者に料金など計百十万円の債務不存在確認を求める訴えを九日、大津地裁に起こす。

　訴状によると、男性は二〇〇三年十一月三十日ごろから同年十二月五日ごろまでの間、携帯電話で計四十九回にわたり鹿児島市内の業者が運営する有料の出会い系サイトにアクセスし、女性と電話で会話するなどのサービスを受けた。

　原告側は、サイトの利用料金と規約が、複数のリンクをたどらなければ閲覧できない仕組みになっており、サイト自体が規約を読まずに利用させるよう意図して作られていると主張。無料と思い込んで利用した上での契約は成り立たないとしている。また料金は一通話につき一万九千円と暴利で、女性に「また、かけてね」と言わせるなど、何度もかけ直させて水増しした料金は無効と主張している。

　男性の代理人は「男性は知的障害者で業者側も知っていた可能性が高い」としている。

　国民生活センターによると、出会い系サイトや伝言ダイヤルなどの電話情報提供サービスの不当請求に関する相談は年々倍増。本年度は七日現在で約十九万件。一九九九年度は約一万七千件で、十倍以上となっている。

　インターネット上の取引に関する問題に詳しい宮田隆男弁護士（横浜弁護士会）の話　出会い系サイトをめぐるトラブルは増えているが、泣き寝入りするケースがほとんど。提訴にまで至るケースは珍しい。ネット上の商取引をより分かりやすくする方策が必要だ。

http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20040109/mng_____sya_____004.shtml