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2004年01月08日(木) 15時55分

マイクロソフト、ネット家電戦略本格化 PC中心鮮明に朝日新聞

 米マイクロソフトは7日、同社が推進するネット家電戦略の具体像を明らかにした。各部屋のテレビに特別な機器を備えつけて、そこから自由にパソコンが操作できるようにする。パソコンをネット家電の中心にすえていく戦略を鮮明にしたもので、ソニーなど日本勢がパソコンなしでも、家電だけで用が足りるネット戦略を進めているのに対決する構図だ。

 同日夜、マイクロソフトのビル・ゲイツ会長が発表する。

 マイクロソフトはすでに、パソコンと接続したテレビ画面上でビデオやデジタル写真、音楽、DVDなどを楽しめる基本ソフト(OS)「ウィンドウズXPメディアセンター」を販売している。

 関係者によると、今年はこの戦略をさらに進めて、家庭の中心に置かれたパソコンを各部屋にあるテレビから操作できるようにする方針だ。

 具体的には、テレビに備え付ける機器を米国で今年末に発売する。無線通信などを通じてパソコンとつなぎ、テレビ画面上で、パソコンが蓄積しているビデオや写真などが楽しめるという。機器は、米デル、米ヒューレット・パッカード、韓国サムスンなどが製造し、組み込まれるソフトをマイクロソフトが提供する。

 また、同社の家庭用ゲーム機Xboxからも、操作できるようにするため、特別なソフトを米国で今年末に発売する。

 ネット家電を巡っては、日本勢は得意とするテレビをネットに接続し、簡単な操作で通信やEメールなどのパソコン機能を持たせる戦略を打ち出している。また、パソコンに頼らず、テレビからAV機器や白物家電を相互接続して遠隔操作する仕組みを構想している。

 マイクロソフトは昨年9月に、日本国産のOS「トロン」と連携し、トロンと連動して動くウィンドウズの開発を目指している。しかし、この連携は日本に限定した取り組みで、対象になるOSも家電向けなどの「ウィンドウズCE」に限られている。

 今回の戦略では、同社の基幹OSであるウィンドウズXPをベースにしており、トロンとの提携とは連携しないものとみられる。(01/08 15:54)

http://www.asahi.com/business/update/0108/093.html