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2004年01月08日(木) 08時25分

裁判員の氏名は非公開 個人情報保護で与党チーム合意朝日新聞

 重大な刑事裁判の審理に市民が参加する「裁判員制度」づくりをめぐる協議で、与党のプロジェクトチーム(座長・保岡興治元法相)は7日、裁判員の氏名を非公開にすることに合意した。年齢、性別、職業などについては、さらに詰める。個人情報の保護を理由としているが、だれが評決にかかわったかが分からない制度になることに異論が出そうだ。

 裁判員の氏名について自民党は当初、「住所は伏せるが氏名、年齢、性別等は公開できるよう工夫する」としていたが、公明党は「性別、年齢、職業は市民参加を促す情報だが、氏名・住所は対象外」との立場だった。この日の議論で「死刑など重い判決にかかわったと知られたくない人に配慮すべきだ」「被告や関係者から接触される可能性がある」などの観点から、本人の特定につながる氏名の公開は適切ではないとの判断に至った。

 ただ、与党内には「判決書には裁判員の氏名の記載が必要だ」との意見もあり、(1)裁判所に保管する原本に記載する以外は完全に非公開(2)氏名は検察・弁護の両当事者には示すが守秘義務を課す——などの手だてを検討することになった。

 氏名が非公開になった場合、事件の関係者など本来その事件の裁判員になれない人が選任されても見過ごされる恐れがあるとの指摘もある。(01/08 08:25)

http://www.asahi.com/national/update/0108/013.html