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2004年01月08日(木) 03時07分

顔、指紋など「生体認証」規格作りで日欧連携へ読売新聞

 顔や指紋など体の特徴で本人かどうかを識別する生体認証(バイオメトリクス)技術について、日立製作所、ソニー、NECなどが参加する日本の団体と、欧州連合(EU)の団体が連携して、関連機器やシステムの世界的な標準規格作りへ向けた協議を始めることが7日、明らかになった。

 テロ続発などで生体認証の需要が高まり、空港などに生体認証の機器を設置する動きが広まっている。これまでは互換性がなかった機器やシステムの規格を日欧の業界主導で統一し、より効率の良い生体認証技術を確立することを目指している。

 生体認証技術については、米政府が安全保障面から重視し、開発に取り組んできた米ベンチャー(新興)企業などを支援、国際標準規格作りで先行してきた。日欧の業界が連携を強化することで、米国主導での標準規格作りをけん制する狙いもある。

 連携するのは、日本の電機メーカーのほか、三菱商事や日本航空など約30社が2003年6月に設立し、生体認証の標準規格作りを目指している「バイオメトリクス・セキュリティコンソーシアム(BSC)」と、EU加盟国の官民が同年7月に結成した「ヨーロッパ・バイオメトリクスフォーラム(EBF)」(本部アイルランド)の2団体。両団体は今春、具体的な連携内容を盛り込んだ覚書に署名する予定だ。

 欧州では、ドイツ・シーメンスなどが生体認証技術を手がけている。両団体は、日欧の各企業がばらばらに開発して互換性がない製品やシステムについて、情報交換を進め、相互接続などが可能になる仕様の統一を目指す。認証の精度や安全性についての基準の策定も急ぐ考えだ。

 仕様が統一されれば、日本メーカー製のカメラで撮影した生体認証画像を欧州製の機材で映し出して読み取ることができたり、システムの互換性を高めたりすることができる。将来的には、日欧メーカーによる機器やシステムの共同開発につながる可能性もある。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040108-00000001-yom-bus_all