2004年01月06日(火) 00時00分

米産牛輸入再開せず （東京新聞）

　農水省の渡辺好明事務次官は五日の会見で、歩行困難牛の食用全面禁止など米国が打ち出した牛海綿状脳症（ＢＳＥ）の追加安全策を不十分として、輸入を再開できないとの考え方を示した。　

　日本は米国産牛の輸入再開条件として、米国内で食肉処理される牛の全頭検査か「同等の効果がある措置」（渡辺次官）として、少なくとも日本向けに食肉処理される牛の全頭検査を挙げている。同次官は昨年末に米国が発表した追加安全策について「同等の効果をもつ措置までは達していない」と指摘。さらに安全策を強化することが必要だとした。

　農水省は、厚生労働省や食品安全委員会との合同調査団の早期派遣を求めているが、五日までに米国から受け入れ可能との返答はない。農水省は、七日から訪米する中川昭一経済産業相に、ゼーリック通商代表部代表との会談で、安全策強化など日本の主張を伝えるよう要請する。また農水省は七日から、オーストラリアとニュージーランドに畜産部の職員二人を派遣し、牛肉の対日輸出拡大の可能性を調べる。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20040106/mng_____sei_____002.shtml