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複数の役所に出向かなければならなかった新車登録や車検などの手続きが、自宅からインターネットでできるシステムづくりを、国土交通省が始める。税金や車庫証明書の手数料もネット上で支払うことができ、車検証やナンバープレートは郵送で届く。国交省は、年間約4000万件にもなる車関係の手続きの簡略化だけでなく、自動車販売店などの代行手数料値下げも期待する。今春に東京都と神奈川県で実証試験し、05年度に一部の実用化を目指す。
新制度は「自動車保有関係手続きのワンストップサービスシステム」。複数の省庁にまたがる行政手続きの簡素化を進める政府の重点計画に沿って進められる。
新車や中古車を購入する場合、本人確認のための印鑑証明書に代わり、住民基本台帳ネットワークのIDカードを使ってインターネットに接続する。手続きに必要な住所や氏名などの情報を、新たに立ち上げる専用のサーバーに登録する。
車庫証明書を発行する管轄の警察署や、自動車の検査・登録をする運輸支局、自動車税の納税証明書を発行する都道府県税事務所には、サーバー経由で必要な情報が届く仕組みだ。
さらに、自動車が安全基準を満たしていることを示す完成検査終了証や自賠責保険の加入証明書については、申請者から依頼を受けた自動車メーカーと損害保険会社から、電子情報でサーバーに送信する。
各種の税金や申請に必要な手数料は、ネットバンキングや、コンビニエンスストアの金融機関の端末からも振り込めるようにする。手続きが済めば、車検証やナンバーは自動車販売店に郵送されて備え付けられる。
転居などに伴いナンバーを変更する場合、旧住所でのナンバーと車検証を運輸支局に郵送する手続きが加わるだけ。車検も、古い車検証を郵送する以外ほとんど同じだ。
現状では、車の購入の場合、申請者が印鑑証明書や車庫証明書を自ら入手して運輸支局に提出。手続き終了後にナンバーが交付される。最低でも数日かかるため、自動車販売店や車検代行業者が手続きを代行することが多い。国産大手メーカー系列の販売店の場合、代行手数料は新車登録時に約4万円、車検時に1万円前後になる。
今春、東京都と神奈川県でモニターを募り、警察や運輸支局など関係機関がサーバーの情報を共有化できるかを調べる。01年度には新車・中古車の登録と廃車手続きがそれぞれ約500万件ずつあった。国交省は05年度にこの登録、廃車手続きについて運用を開始する予定。2300万件を超える車検などの手続きも、順次、導入する考えだ。
現行の車検制度には「手続きが面倒」「費用が高い」といった批判があるが、国交省は「新制度導入でこうした不満がある程度解消できる」としている。
(01/05 03:00)