2004年01月05日(月) 03時08分
食べて安心、無投薬フグ…日水が養殖技術開発(読売新聞)
日本水産は4日、抗生物質などを使わずにトラフグを養殖する新技術を開発したことを明らかにした。
無投薬のフグ養殖技術は世界初といい、国内の大手スーパーに刺し身などを納入する方針だ。
フグ養殖は、水中の寄生虫や雑菌を取り除くことが難しく、薬剤の投与が不可欠とされていた。
日本水産は、陸上の水槽に海水を入れ、バクテリアを使った特殊な浄化装置で寄生虫などを取り除いた後、フグの成魚を育てて産卵させ、水槽で「無菌フグ」を育てる仕組みを開発した。
フグの排せつ物も取り除くため、病気が発生する心配もない。養殖コストはやや割高になるが、「食の安全が確保され、多少の割高感は消費者からも理解される」(幹部)としている。ただし、フグの毒までは消えるわけではない。
フグ養殖を巡っては、2003年4月、長崎などの養殖場で、寄生虫の発生を防ぐために、劇薬のホルマリンを海上のいけすで使っていたことが問題化し、薬事法でホルマリンの投与が禁止された経緯がある。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040105-00000401-yom-bus_all