悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年01月04日(日) 00時00分

実在弁護士名使い詐欺 地方在住者狙い現金請求 東京新聞

 東京に実在する弁護士や事務所の名前を勝手に使い、電報やはがきで現金を請求する詐欺行為が全国で横行していることが東京弁護士会の調べで分かった。これまでは、架空の弁護士名や団体名をかたるケースがほとんどで、より悪質化したといえる。被害は中部、近畿、九州地方などで確認されており、詐欺グループは、連絡先を簡単に確認できないよう、東京から遠方に住む人を狙っているとみられる。同会では「不審な請求には応じず、まず当会に連絡を」と話している。

 同会によると、昨年十二月以降、被害相談が急に増え始め、利用された弁護士・事務所名で類別すると八例が確認された。このうちの一例では五日間で約五十人から相談が寄せられており、被害は相当数に上るとみられる。

 大半が、流出した多重債務者の名簿を使ったものとみられ、債権の取り立てを迫ったり、債務整理を引き受けると申し出たりしている。中には、インターネットのアダルトサイトの使用料を請求するものもあった。

 青森県の女性のケースでは、ヤミ金業者から電話で「弁護士を紹介する」と言われ、同会所属の弁護士の名前と登録番号などを告げられた。女性は同会に電話で登録を問い合わせて信用。債務整理の着手金として、ヤミ金業者が指定した銀行口座に十万円を振り込み、だまし取られた。

 新宿区に実在する「中央総合法律事務所」をかたったケースでは、債権管理人として同事務所の名前を使い「強制的に債権回収を実行する」との内容の「最終御通告書」を送付。被害者は名古屋、大阪のほか、宮崎や長崎、石川など東京から離れた所の人ばかりだった。東京の近くの人では、実際に同事務所を訪れて確認することも簡単なためとみられる。

 東京弁護士会の高岡信男副会長は「悪質な詐欺であり、警視庁に積極的に情報提供していきたい」と話している。

 東京弁護士会の連絡先は、電03(3581)2201。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040104/mng_____sya_____010.shtml