2003年12月24日(水) 23時13分
米ブロードバンド最新事情 - 伸び率の鈍化、利用スタイルの変化が顕著に(MYCOM PC WEB)
米連邦通信委員会(FCC)のレポートによると、ブロードバンド回線は全米に普及が進んでいるものの、導入の伸びに陰りが見えているという。その一方で、日常生活の一部分として、インターネットを通じたサービスが欠かせない存在になり始めているというレポートが発表されている。
FCCの調査では、上り/下りどちらかの通信速度が200kbps以上の回線をブロードバンドとしている。米国における2003年上半期の家庭およびビジネス市場におけるブロードバンド回線の総数は2,350万回線で、2002年下半期の1,990万回線から18%増と順調な伸びを示している。だが、伸び率では前期の23%を下回った。
一般家庭・スモールビジネス向けは2,060万回線(前期比19%増)。また、ADSL回線は770万回線(同19%増)で、ケーブル回線は1,370万回線(同20%増)と、米国におけるケーブル接続の人気の高さが表れている。
一方、Pew Internet and American Life Projectは、米国民のインターネット利用状況に関するレポートの中で、インターネットユーザーのライフスタイルの変化を指摘している。
同レポートは、2000年3月から2003年8月の間に行った電話調査をまとめている。2000年3月に7,800万人だった電子メールユーザー数は、2002年12月時点で1億200万人に増加。引き続き電子メールがインターネットを利用する理由のトップになっているが、注目点はオンラインサービス利用者の変化だとしている。
オンラインショップの利用、オンラインでの決済に抵抗を感じない人が増加していると指摘。特に利用者が増えているのが旅行関係のサービスで、オンラインを通じてチケットを購入したり、ホテルを予約している人が2000年から2002年の間に87%増加した。
サービス関係でもっとも大きく伸びているはオンラインバンキングで、2000年3月から2002年10月の間にユーザー数が1,500万人から3,400万人に増加、127%の伸びとなった。
Pew Internetでは、インターネットユーザーの変化は常時接続のブロードバンド回線の普及、そしてブロードバンド普及を牽引している若年層のライススタイルを反映した結果だと見ている。
(Yoichi Yamashita)
Federal Communications Commission (FCC)
http://www.fcc.gov/
Pew Internet & American Life Project
http://www.pewinternet.org/
(MYCOM PC WEB)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031225-00000093-myc-sci