悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
『ジャパニーズ・ドリーム 26歳上場企業社長のe革名宣言!』と自伝も上梓し、いわゆる“渋谷系(ビットバレー)”の出世頭の一人として、カリスマ的な“人気”を得た藤田氏。
福井県出身で、青山学院大経営学部を卒業後、有線ブロードネットワークスの現社長、宇野康秀氏(40)が創業した人材派遣会社「インテリジェンス」に就職するも、わずか1年で独立。インターネット広告を手がける「サイバーエージェント」を設立した。
世はITバブルの真っ盛り。同社は2年後の2000年には東証マザーズ上場を果たす。当時、藤田氏は26歳、「史上最年少」と騒がれた。
現在、同グループは連結対象子会社9社などを抱え、前期(03年9月期)連結決算は売り上げ162億円を誇る。社員も264人を数え、平均年齢27歳と若い会社だ。
だが、実は上場以来、一度も利益を計上したことがない。前期も経常損失6600万円、当期純損失24億円である。
同社をよく知るIT関係者は「上場時、225億円もの公募調達に成功し、いろいろ事業に投資してきた。成功もあれば失敗したものもあるでしょうが、現金キャッシュフローの前年度末残高は88億円。これだけ使って、この売り上げと利益(損失)では、あまり燃費のいいエンジンではないですね」と話す。
ただ、同社広報は「前期は下期に黒字転換し、今期の立ち上がりも堅調に推移しています。2月中旬には(好業績を)公表できると思います」と自信を示す。
こうした業績改善の期待を先取りしてか、1月以来、5万円近辺に張りついていた株価も夏ごろから出来高を伴って上昇。今月22日は25万1000円で引けている。
さて、華燭の典に花を添えるべく将来の展望はどうなのか。
ネット広告市場の規模は昨年845億円、今年は1200億円という試算がある。
成長市場であるのは確かだが、前出のIT関係者は「大手広告代理店が参入し、雨後のタケノコほどもあった渋谷系は数社しか生き残っていない。『勝ち組』と『負け組』がはっきりしてきましたが、サイバーエージェントはどちらかは判断できない」という。
その上で、「同社は広告事業より、ネットを使った物販やメディア事業に軸足を移し、将来の業態は“ネット財閥”を狙っているようです。これがどう出るか。藤田さんは若く、発言が暴言ともとれるほどアグレッシブですが、センスはいい。若い学生にはカリスマ的な存在なので、求人には苦労していない。うらやましい限りですが、内紛も絶えず、会社の屋台骨を支える中堅がやめていくと聞く。今期が勝負」と話している。
奥菜クン、内情の功の見せ所だ。
ZAKZAK 2003/12/24