2003年12月24日(水) 20時00分
拘置段階から国選弁護人、「公的弁護制度」骨格案(日経新聞)
政府の司法制度改革推進本部は24日、刑事事件の容疑者に警察などへの拘置段階から国選弁護人を付ける「公的弁護制度」の骨格案をまとめた。来春の通常国会で関連法案を提出し、2006年度からの施行を目指す。現在、国選弁護人は起訴後に限られているが同制度の導入で捜査段階から容疑者が法的な助言などを受けられる仕組みが整う。
骨格案は国選弁護を受ける条件として、弁護士費用を自力で負担できない経済状態にあることなどを挙げた。国選弁護人は原則的に1人だが、裁判官が必要と認めた場合は職権で1人を追加できる。制度導入後3年は法定刑が死刑や1年以上の懲役刑などの重大事件に対象を限り、その後、対象拡大を検討する。
同本部は法律相談などの窓口を設ける「司法ネット」の整備計画を進めており、主要業務の一つとして公的弁護制度の運用を位置づけている。弁護士選任などは司法ネットの運営主体として新設する独立行政法人型の新組織が担う。制度に対しては日弁連も弁護士確保などで協力する。(20:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20031224AT1G2402E24122003.html