2003年12月24日(水) 13時02分
安田弁護士に無罪判決=オウム松本被告弁護人−強制執行妨害で東京地裁(時事通信)
旧住宅金融専門会社(住専)の大口融資先だった不動産会社による資産隠し事件で、強制執行妨害罪に問われた弁護士安田好弘被告(56)に対する判決公判が24日、東京地裁で開かれ、川口政明裁判長は無罪(求刑懲役2年)を言い渡した。
同裁判長は「被告は実体のある再建策を提示した」とした上で、「関係者の供述には不当な誘導による極めて大きな変遷があり、信用できない」と検察側を批判した。検察側は控訴する方針。
安田被告はオウム真理教元代表松本智津夫(麻原彰晃)被告(48)の主任弁護人。1998年12月に逮捕、起訴され、「事件は警察、検察がつくった」と無罪を主張していた。
同裁判長は「検察官の主張は、債務超過に陥った会社の任意整理を受任した弁護士に対するものとしては酷過ぎる。被告の対応ぶりは、再建策を実現する強い意志と十分な能力を示している」と述べた。
また、公判で明らかになった経理担当社員らの2億円余横領について「強制執行妨害と結び付く現金の行方が弁護人の追及で出てきた。検察官は経緯を追及せず、アンフェア」と非難した。
安田被告の指示を認めた社員の供述に関しては「司法取引の形で迎合した」と断じ、「犯罪の証明がなく無罪」と結論付けた。 (時事通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031224-00000302-jij-soci