2003年12月19日(金) 00時00分
おれおれ詐欺未遂に/金融機関職員が機転(朝日新聞・)
子どもや孫を装って金をだまし取る「おれおれ詐欺」事件が全国各地で相次いでいるが、美保関町内で17日、女性宅に不審な電話があった。幸い、金融機関職員が機転を利かしたおかげで、事件は未遂に終わった。松江署は「金を要求する電話がかかっても、うのみにせず、孫や子どもに必ず確認を」と注意を呼びかけている。
同署によると、17日午後2時40分ごろ、美保関町に住む女性(64)に男から電話があった。男は「おばあちゃん、同僚が会社を設立した件で保証人になった。その同僚が逃げたので、僕が払わないといけなくなった。全部で1200万円から1300万円ぐらいあったけど、900万円を至急払わないと」と話した。
女性は、県外に単身赴任中の娘婿だと思いこみ、同日午後3時ごろ、近くの金融機関から現金900万円を窓口で振り込もうとした。
金融機関の話では、職員が口座の名義人について「娘婿さんですか」と確認したが、女性が否定したため、不審に思い確認するよう勧めた。女性が娘に確認すると、そうした事実がないことが分かり、同署に連絡した。
「金額が異常だし、話を聞くと常識的にもおかしい。『おれおれ詐欺』の手口みたいだと思った」と応対した金融機関職員。
県警捜査2課によると、今年の「おれおれ詐欺」の被害件数は18日現在で21件。被害総額は計約1730万円で、10月と11月に約9割が集中している。このうち松江市と八束郡では、これまでに7件の被害があり、被害総額は計約400万円にのぼる。手口が巧妙になり、要求金額も多額になっているという。
(12/19)
http://mytown.asahi.com/shimane/news02.asp?kiji=3528
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