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2003年12月19日(金) 00時00分

サダム弁護団結成の動き アラブの法律家ら 東京新聞

 【カイロ=嶋田昭浩】イラクのフセイン元大統領の弁護団を結成しようという動きが、アラブ諸国の法律専門家の間で起きている。元大統領の弁護だけでなく、一九八〇年代のイラン・イラク戦争で、陰に陽に旧フセイン政権を支援した米国の当時の行動などを明らかにする狙いがある。

 国際法が専門のバーレーンの弁護士モハメド・アブフセイン氏は、ロイター通信の取材に「エジプトやヨルダンなどの弁護士らと、弁護チームを結成しようと協議している」と明かした。

 その理由について「サダム(フセイン元大統領)が間違いを犯したのは分かっている。われわれは彼を弁護するだけでなく、中東地域における米国の誤った政策を明らかにさせたい」と語った。フセイン氏側と接触はまだ図っていないという。

 同氏の裁判をめぐっては、イランのハタミ大統領が十七日、裁判の中で旧フセイン政権を支援した国々の実態が明らかになることへの期待を表明。

 「今日サダムに反対している人々が(八〇年代の)戦争中に彼に提供した化学兵器により、イラン国民は被害を受けた」と発言していた。

 名目は民生用とはいえ、米国の同盟国からイラクへ化学・生物兵器の材料物質が輸出されていたことなどを批判したものとみられる。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20031219/mng_____kok_____001.shtml