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【最悪はスターリン】
最悪の独裁者・スターリン 現代史上最も有名な独裁者といえば、ヒトラーやスターリン、ムソリーニが挙げられる。
ヒトラー研究でも知られる国際政治学者の舛添要一参院議員は「スターリンは最悪の独裁者」と指摘する。
フセインの権力構造も、秘密警察や密告制度など、スターリンをモデルにしたといわれる。
【チャウシェスクは1時間で死刑】
非道と贅の限りを尽くしたルーマニアのチャウシェスク元大統領(AP) 非道と贅(ぜい)の限りを尽くしたチャウシェスク元大統領(ルーマニア)。
「スターリン学校の優等生」であり、エレナ夫人を副首相にするなど、政府の要職を親族で固め、専横を極めた。
だが、89年12月、国民の怒りが爆発した。民衆が宮殿になだれ込んできたため、夫妻はヘリで脱出したが、墜落して囚(とら)われの身に。
クリスマスに開かれた非公開の「特別軍事法廷」。わずか1時間の審理で、夫婦ともに死刑判決を受け、即刻、銃殺刑に処せられた。
【民衆に追われたマルコス】
やはり民衆から権力の座を追われたのは、マルコス元大統領(フィリピン)。
86年、大統領選を契機に宮殿に民衆が乱入し、「ピープルズ・パワー」で政権が崩壊した。
イメルダ夫人と一緒に米軍機でハワイに逃亡。エレナ夫人と同様、マラカニアン宮殿にはイメルダ夫人の3000足もの靴が残されていた。
マルコスは89年、ハワイで病死したが、93年になるまで遺体の帰国は許可されなかった。今も埋葬場所が決まらないまま、ルソン東北部の実家に冷凍保存されている。
【選挙を悪用したヒトラー】
ユダヤ人大量虐殺を指揮したヒトラー(AP) 舛添議員はスターリンやチャウシェスクはローマ帝国時代の暴君ネロのような「古代型」、ヒトラーらは選挙という民主主義の仕組みを経て出現してきた「20世紀型」と分類する。
「20世紀型の独裁者が出現するのは、国民不満がバネになっている。それをうまく吸い上げているからだ。国民を虐げれば悲惨な末路が待っている」(舛添議員)
【麻薬王のノリエガ】
約2万5000人の米軍部隊が89年12月、中南米のパナマ市内に電撃進攻した。麻薬密輸容疑でのノリエガ元将軍逮捕という名目だ。
ノリエガはバチカン代表部に駆け込み亡命を申請したが、結局、1月3日に米軍に投降した。
米国内に身柄を移され、マイアミ連邦地裁で懲役350年を言い渡され、今も服役中である。
「ノリエガは米国の後ろ盾で権力の座に就いたが、言うことを聞かなくなったために粛清された。フセインと同じ」と外務省関係者。
【大量虐殺のポル・ポト】
大量虐殺で思いだされる独裁者は、ポル・ポト元首相(カンボジア)である。
75年〜79年まで権力を握り、知識層を中心に約200万人を殺戮(さつりく)した。実に国民の4分の1にあたる。
ベトナム軍の進攻で政権を追われ、97年には腹心の参謀総長に裏切られて自宅に軟禁されていたが、米国が身柄拘束しようと画策していた矢先の98年4月、死亡した。
【黒いヒトラー】
「黒いヒトラー」の異名を持つウガンダのアミン元大統領(AP) 「黒いヒトラー」の異名を持つウガンダのアミン元大統領の犯罪もすさまじい。
約30万人の反体制派を虐殺し、「人肉を食べた」という発言はあまりにも有名である。
元ヘビー級のボクサーで、アントニオ猪木とのデスマッチという仰天企画まであった。
79年に隣国タンザニアの支援を受けた亡命ウガンダ民兵の攻撃で失脚し、サウジアラビアへ亡命。今年8月に病死した。遺体は帰国を許されず、メッカに埋葬された。
【経済が影響】
独裁者はアジアやアフリカに多い。舛添議員は「経済の未発展が大きな要因。現在のように世界大不況といった状況だと、世界中に不満がたまる。こういうときが一番危ない」と分析する。
ZAKZAK 2003/12/19