2003年12月17日(水) 19時21分
「おれおれ詐欺」1件平均被害額162万円にも−−県警の11月分まとめ /神奈川(毎日新聞)
◇手荒く、巧妙…組織ぐるみに
◇32件5180万円
県警捜査2課は16日、11月末までの県内の「おれおれ詐欺」の被害状況を発表した。11月は1件の平均被害額が初めて100万円を超え、被害額の高額化が進んでいる。また、借金や事故の相手方を名乗る男が脅迫まがいの電話をしてくるなど手荒な手口が増えているという。同課は年末年始に向けて被害が拡大する恐れがあるとみて警戒を呼び掛けている。
今年5月から11月末までの「おれおれ詐欺」総認知件数は計237件で被害総額は約1億6540万円。このうち11月は43件で、実際に被害が出たのは32件。被害額は5180万円に上り、1件の平均被害額は約162万円と初めて100万円を超えた。
11月中旬には横浜市内の女性(68)が息子を名乗る男から「友人が住宅ローンを払えず殺されそうだ。自分が保証人になっている」という電話を受け、県内では最高額の約800万円をだまし取られた。
要求額が高額化している点について、同課は「金融機関が詐欺に使われたと判明次第、すぐに口座を凍結するようになったため、一度で多くの金をだまし取ろうとする傾向が進んでいる」と分析している。
この他、借金や事故の相手方を名乗る男がまず電話をかけて「自宅を差し押さえるぞ」などと脅し、その後に息子や孫を名乗る人間が電話をするといった組織ぐるみで手荒なやり方が増えているという。【木村光則】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031217-00000004-mai-l14