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2003年12月17日(水) 03時04分

与党税制改正、消費税含め抜本改革を大綱に明記読売新聞

 自民、公明両党の与党税制協議会は16日、増大する社会保障給付の費用に対応するため、2007年度をめどに消費税を含む抜本的な税制改革を行うことなどで合意、17日にまとめる2004年度税制改正大綱に盛り込むことを決めた。

 これにより、税制改正大綱の全容が固まった。消費税改革に先立って、年金改革に伴って基礎年金の国庫負担割合を3分の1から2分の1に引き上げる財源とするため、「2005、2006年度には、所得税と個人住民税の定率減税の縮減・廃止とあわせ、個人所得課税を抜本的に見直す」としている。

 年金財源としては、このほか、2004年度中に65歳以上のお年寄りに対する公的年金等控除の最低保障額を140万円から120万円に引き下げ、老年者控除を廃止する。

 国と地方の税財政を見直す三位一体改革では、2004年度は所得税の一部を一般財源として地方に配分する「所得譲与税」を創設したうえで、「2006年度までに所得税から個人住民税への本格的な税源移譲を実施する」としている。

 その他の税制改正としては、地価下落などで自宅を売っても住宅ローンが返済しきれない場合に残額の所得控除を認める新制度の創設などを盛りこんだ。5年を超えて住んだ家屋(マンションを含む)が対象で、売った年と翌年以降3年間まで、残額を所得から控除できる。売却して新住居に買い替えた場合については、購入額と売却額の差損について控除を認める特例がすでにあるが、「ローン返済が終わっていない場合」という条件を廃止し、今年末までだった適用期限を3年間延長する。

 固定資産税については、地方自治体が条例で企業の負担を軽減できるような仕組みを設ける。

 住宅ローン減税は、2004年入居者は現在の枠組みを維持し、2005年から2008年までに最高減税額を段階的に下げる。

 個人住民税の均等割りは2004年度から市町村ごとの差をなくして年4000円に統一する。夫と生計を共にする妻への非課税措置は廃止し、2005年度には2000円を課税、2006年度から4000円課税する。

 企業関連では、不良債権処理の促進に向け、欠損金の繰り越し控除期間を現行5年から7年に延長する。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031217-00000201-yom-bus_all