2003年12月16日(火) 00時00分
穴水町に賠償命令 病院の過失認める(朝日新聞・)
穴水町川島の穴水総合病院で96年、長女が仮死状態で産まれたのは医師らが注意義務を怠ったためだとして、両親が病院を運営する穴水町を相手取り、約6300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が15日、金沢地裁であった。井戸謙一裁判長は「長女は医師らの過失で生存の可能性を侵害された」として訴えを一部認め、町に計1100万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
井戸裁判長は判決で、医師らの過失と長女の死に因果関係を認めることはできないとしたが、同病院が母親への注意を怠っていたと認め、「総合病院としての医療水準から大幅にかけ離れていた」と厳しく指摘した。
判決によると、長女は96年12月26日に仮死状態で出産し、99年5月に死亡した。当時、分娩(ぶんべん)室には母親を含む2人の妊婦がいたが、医師と助産師が1人ずつしかおらず、母親に十分目を掛けられなかった。監視装置の記録紙は30分近く途切れていたが気付かれなかった。井戸裁判長は、適切な措置が施されていれば長女は軽い症状ですみ、生存の可能性があったと結論付けた。
同病院は「現時点で判決文が確認できず、コメントできない」としている。
(12/16)
http://mytown.asahi.com/ishikawa/news02.asp?kiji=6215
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