2003年12月16日(火) 21時13分
<ハンセン病元患者>宿泊拒否は「国の隔離政策」 ホテル親会社(毎日新聞)
熊本県の「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」によるハンセン病元患者の宿泊拒否問題で、親会社の「アイスター」(東京都港区)は16日までに、ハンセン病訴訟の原告団に、宿泊拒否についての見解を文書で回答した。国の隔離政策による社会の偏見を原因にあげており、原告側は「宿泊拒否は当然とする見解を撤回していない」として厳しく批判している。
文書回答は原告団代表が今月8日、同社を訪れて抗議した際、同社側が約束していた。江口忠雄社長名の文書(15日付)では「誤った(国の)隔離政策でいわれのない差別・偏見が生まれたが、(01年の)熊本地裁判決後も会社としての教育が徹底せず、ホテルが(偏見に基づいて)宿泊拒否を決定し、当社もそれを容認した」としている。
原告団の国本衛事務局長(77)は「元患者と事前に知らせなかった県の責任に転嫁して批判されたら、今度は国のせいだという。過ちを認めない姿勢はあきれるばかり」と話した。【江刺正嘉】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031217-00000062-mai-soci