2003年12月16日(火) 00時00分

武井前会長起訴 盗聴事件で （東京新聞）

　消費者金融大手「武富士」（東京都新宿区）によるフリーライター宅盗聴事件で、東京地検は十五日、電気通信事業法違反（盗聴）の罪で、前同社会長、武井保雄容疑者（７３）＝八日付で会長を退任＝を起訴した。

　起訴状によると、武井被告は、同社元課長の中川一博被告（４２）らに指示して、二〇〇〇年十二月から〇一年二月にかけ、同社を追及していた東京都世田谷区のフリーライター宅の電話に電波式盗聴器を仕掛け、通話内容を盗聴した。武井被告は起訴事実を認めている。

　東京地裁は同日、武井被告の拘置を停止する決定をした。関係者によると、武井被告は病気のため手術の必要があり、先週、弁護側が拘置停止を申し立てていた。

　同地検が二十四日の拘置期限前に起訴したのも、こうした事情が背景にあるもようだ。武井被告は、定められた停止期間を終えて、健康に問題がないと判断された場合には、再び拘置される可能性がある。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20031216/mng_____sya_____007.shtml