2003年12月15日(月) 17時18分

「敷金返せ」と３次提訴　大阪と兵庫の元借り主８人（共同通信）

　賃貸住宅の解約時に、自然損耗分の補修費まで敷金から差し引くのは違法だとして大阪府、兵庫県の８人が１５日、家主らに計約２８０万円の返還を求める訴訟を大阪簡裁や京都簡裁などに一斉に起こした。うち２人は、解約時に損耗の有無にかかわらず一定額を差し引く関西地方の「敷引き」特約は違法だと主張している。
　弁護士や司法書士でつくる「敷金問題研究会」の支援による３次提訴。同会がこれまで支援した計約１１０件の敷金返還訴訟のうち７４件が判決や和解などで解決し、請求額の約７割に当たる約２１５０万円が返還されたという。
　訴状などによると、原告らは故意、過失で汚したり破損したものでない部分の補修費用を敷金から差し引くのは法律上も契約上も根拠がなく違法だと主張。大阪府東大阪市の男性会社員（３３）は「敷引き特約は消費者の利益を一方的に害する契約を無効とする消費者契約法（消契法）違反」として、差し引かれた３０万円の返還を求めている。（共同通信）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031215-00000158-kyodo-soci