2003年12月13日(土) 14時43分
武富士、賞与支給で社内放送「オーナーの教え守ろう」(読売新聞)
消費者金融「武富士」の元会長武井保雄容疑者(73)らによる電話盗聴事件で、同社が、社員に賞与を支給する際、「当社は武井オーナーのたぐいまれなる経営手腕により、盤石な財務基盤を有している」などと、武井容疑者の実績を強調する社内放送を流していたことが分かった。
社員からは「経営陣は、武井元会長が逮捕されたという事態を重く受け止めていないのではないか。経営陣の考えが変わらない限り、武井元会長の影響力は今後も続くのだろう」との声も出ている。
同社は業務連絡がある場合、全国の支店社員らに社内放送を行っており、関係者によると、賞与が支給された10日朝の放送で、武井容疑者の実績に触れる話が取り上げられた。
放送は「不測の事態で大変ご心配をおかけいたしました」と武井容疑者の逮捕に触れたうえで、「今回の賞与については、武井オーナーより皆の奮闘努力を大きく評価いただいた。全社員がこのことを十分に理解し、武井オーナーの教えを守り、一致団結して業務にまい進していきましょう」とも呼び掛けたという。
こうした放送について、同社広報部は「世間を騒がせたことは反省しているが、会社を築き上げた(武井容疑者の)功績を否定する必要はない」と話している。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031213-00000005-yom-soci