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温和で純朴な演技で知られる小百合さん。だが、この日のあいさつでは「許しがたい残念なこと。まだこんなひどい考えをしている人がいる」と珍しく厳しい口調。先月18日、熊本・南小国町のホテル「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」で起きた元患者の宿泊拒否事件はホテルを経営する化粧品会社アイスターが「受け入れ拒否は当然」と発表するなどお粗末な対応続きで、小百合さんの怒りも頂点に達したようだ。
学生サークルなど同大から数多の出演依頼を断ってきた小百合さんだったが、同窓でもある宮崎信恵監督(61)がハンセン病元患者の詩人、塔和子さん(74)の詩集を元に映画を製作。監督から送られた詩集を読んだ小百合さんが「身震いするような感動を覚えた」とノーギャラで劇中の朗読を名乗り出た。
今回のイベントは今年4月から中国のハンセン病患者の支援活動を行っている早大平山郁夫記念ボランティアセンターが招いたもので、小百合さんは「私がこの映画の“宣伝部長”」と要請を快諾。実に昭和58年の国際軍縮学連集会で主演映画「愛と死の記録」上映会以来の訪問となり、会場には400人を超える後輩“サユリスト”が小百合さんの言葉に耳を傾けた。
11歳で芸能界デビューし、多忙で高校を中退した小百合さんは、大検をパスして昭和40年に早大第二文学部(史学科西洋史専修)に合格。女優業と学生の二足のわらじについては「授業中、居眠りしてしまったこともあります」とヒロスエ同様に超多忙な学生時代を振り返ったが、同大馬術部にも在籍するなど充実した学生生活を送り、44年に卒業。その後もラグビーファンゆえ早大ラグビー部の合宿へ陣中見舞いをするなどしていた。
小百合さんは最後に「熊本の件をきっかけにハンセン病の問題を話し合ってほしい」とあの優しいまなざしで後輩を見つめ、会場を後にした。
ZAKZAK 2003/12/13
http://www.zakzak.co.jp/society/top/t-2003_12/1t2003121305.html