2003年12月11日(木) 00時00分

汚染源近く？　特定 神栖町３カ所 （東京新聞）

　茨城県神栖町の井戸水から旧日本軍の毒ガスが原因とみられる有機ヒ素化合物が検出された問題で、環境省の調査検討会（座長・森田昌敏国立環境研究所統括研究官）は十日、井戸の南西十メートルなど汚染源に近い可能性がある三カ所を特定した。

　ボーリング二十五本による追加調査の結果、（１）南西十メートル（２）南東十メートル（３）南東七十五メートル−の三カ所の地下十−二十五メートル付近で、高濃度の有機ヒ素化合物「ジフェニルアルシン酸」を検出した。特に十五メートルしか離れていない（１）と（２）の濃度がそれぞれ最高で環境基準の一千八百倍、一千六百倍に達していた。井戸から検出された濃度の四倍に当たる。

　環境省は今月中にさらにボーリング調査を行う。調査検討会では汚染源を絞り込むとともに、汚染源が特定された場合に備え、汚染源を地中から取り出す掘削作業についても検討を始める。

　環境省は、六月から五十四カ所でボーリング調査を行っている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20031211/mng_____sya_____011.shtml