2003年12月10日(水) 19時41分
大月の「おれおれ詐欺」 通信恐喝容疑で6人逮捕−−県警合同捜査本部 /山梨(毎日新聞)
◇「息子どうなるか……」と脅かす−−残り約130件にも関与か
孫や息子のふりをする「おれおれ詐欺」や、家族を監禁したように装って電話をかけ現金を脅し取る恐喝事件で、県警捜査1、2課や大月署など3署の合同捜査本部は9日、19〜22歳の男5人と少年1人を通信恐喝の疑いで逮捕した。5月以降、県内では136件(未遂含む)、4790万円の被害が確認されており、捜査本部は6人がその大部分にかかわっていたとみて追及。一連のおれおれ詐欺や通信恐喝事件で、県内での摘発は初めて。
逮捕されたのはいずれも無職で、▽住所不詳、石本直也(22)▽同、渡辺和成(20)▽東京都世田谷区、上舘一仁(22)▽同大田区、武士垣外哲也(20)▽同世田谷区、上端大輔(20)▽東京都内の少年(19)——の6容疑者。6人は遊び仲間や同級生という。
調べでは、6人は共謀し、11月17日午後2時ごろ、大月市内の男性(60)宅に、「あなたの息子が借金の連帯保証人になっている。午後3時までに振り込まないと息子がどうなるか分からない」と電話で男性を脅迫。指定した県外の銀行口座に現金120万円を振り込ませた疑い。6人は容疑を認めている。
県内では5月以降、県内全域でおれおれ詐欺が56件(このうち未遂6件)起こり、11月以降はおれおれ詐欺の新手口である通信恐喝事件が80件(同76件)発生した。県警は、被害者宅の電話機のディスプレーに表示された携帯電話番号などから、アジトである東京都杉並区内のアパートを割り出して8日に捜査本部を設置。9日、同アパートを捜索し、現金約800万円、預金通帳数十冊、携帯電話数十台、十数県分の電話帳、パソコンなどを押収した。
6人は、お年寄りが一人で在宅している可能性が高い週初めの月〜水曜の日中を中心に、電話帳の50音順にランダムに電話をかけていた。【藤沢宏幸】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031210-00000001-mai-l19