2003年12月10日(水) 22時13分
裁判官6人の再任「不適当」、最高裁諮問委が初答申(日経新聞)
最高裁の「下級裁判所裁判官指名諮問委員会」(委員長・奥田昌道元最高裁判事)は10日、来年前半に10年の任期が切れる裁判官181人のうち6人について「再任は適当でない」とする答申を最高裁の裁判官会議に報告した。裁判官再任について諮問委の答申は初めてで、答申通り6人もの再任を認めないことになれば極めて異例。
諮問委は裁判官の任命・再任手続きを透明化するために新設された。裁判官、検察官、弁護士の法曹三者と有識者で構成する。諮問委は再任しない理由を明らかにしていない。最高裁は来年3月に結論を出す予定で、答申と異なる結論を出した場合は諮問委に理由を説明する責任がある。
これまで裁判官の任官・再任の適否は、最高裁内部で判断し拒否した場合の理由なども明らかにしていなかった。このため選考過程が不透明との指摘もあり、第三者の判断も加えて透明性を高めるため、今年5月に設置された。
諮問委は今回、再任希望者181人について資質や能力などを総合的に考慮して再任の適否を審査。6人については「裁判官にふさわしくない」との結論に至った。(22:13)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20031211AT1G1002C10122003.html