2003年12月10日(水) 00時00分
恐喝容疑で6人逮捕 オレオレ詐欺に関与か都内のアパートから押収された電話帳と、現金、携帯電話、パソコンなど=大月署で(朝日新聞・)
県内で多発していた電話を使った恐喝事件で、県警は9日、住所不詳、無職石本直也容疑者(22)ら6人を恐喝容疑で逮捕した。電話をかける「基地」に使っていたとみられる東京都杉並区内のアパートから携帯電話二十数台と十数県分の電話帳と現金約800万円なども押収した。
ほかに逮捕したのは、いずれも無職の同、渡辺和成(20)▽東京都世田谷区中町、上舘一仁(22)▽同大田区南馬込、武士垣外哲也(20)▽同世田谷区中町、上端大輔(20)▽同大田区の少年(19)の5容疑者。遊び仲間や同級生という。
調べでは、石本容疑者ら6人は共謀して11月17日、大月市内の無職男性(60)宅に電話して「息子がここにいる。息子が連帯保証人になっているが、午後3時までに120万円振り込まないと息子はどうなるかわからない」などと男性を脅し、指定した都市銀行の口座に現金120万円を振り込ませた疑い。仲間が電話の周囲で助けを呼ぶ声をあげたりする演出をしていたという。
6人は東京都杉並区清水2丁目のアパートの1室を石本容疑者名義で5月から借りていた。県警が9日に家宅捜索したところ、窓に目隠しした室内から携帯電話二十数台のほか、山梨と石川、熊本、岐阜、山口など十数県分の電話帳とパソコン、預金通帳、現金約800万円などが見つかった。
県内では11月17日〜12月2日の間、大月市などで似た手口の恐喝事件が80件(既遂4件)発生し、被害総額は約678万円。県警はこのグループによる犯行とみて調べている。また5月13日〜12月8日には「オレオレ詐欺」が計56件起き、被害総額は4113万円に上る。県警はグループがオレオレ詐欺にも関与していた疑いが強いとみて今後調べる。
オレオレ詐欺の被害防ぎ感謝状甲府署(神宮寺貞男署長)は9日、オレオレ詐欺の被害を未然に防いだとして、甲府信用金庫敷島支店(中山義男支店長)に感謝状を贈った。
同署などによると、敷島町内の女性(79)宅に11月19日、孫を名乗る男から「会社の金を落としたから30万円振り込んでくれ」と電話があった。女性は同支店の窓口を訪れ、振り込みを依頼。対応した女性職員(29)が、女性が男から聞いた携帯電話の番号にかけたところ、男が孫とは違う名義人の銀行口座を指定し、「僕はお孫さんの先輩だが、お孫さんは会社の金を使い込んだ。僕が代わりに返す」などと不自然な説明をしたため、不審に思った女性職員が振り込みをやめさせ、同署に通報した。
中山支店長は「普段から本人確認などの窓口業務を徹底してきた結果だと思う」と話した。
(12/10)
http://mytown.asahi.com/yamanashi/news01.asp?kiji=6498
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