2003年12月08日(月) 12時25分
<武富士>盗聴指示を認める供述始める 会長の武井容疑者(毎日新聞)
消費者金融最大手「武富士」をめぐる盗聴事件で、電気通信事業法違反容疑で逮捕された同社会長の武井保雄容疑者(73)が、盗聴を指示したことを認める供述を始めたことが8日、分かった。武井会長は逮捕後、容疑を否認していた。警視庁捜査2課は盗聴を指示した動機などをさらに追及し、事件の全容解明を進める。
調べでは、武井会長は00年12月から01年2月にかけ、ジャーナリストの山岡俊介さん(44)の世田谷区内の自宅(当時)の電話盗聴を元同社総務部課長の中川一博容疑者(42)に指示し、調査業者3人に実行させていた疑い。
この盗聴をめぐって同課は、武井会長が決裁した稟議(りんぎ)書を押収しており、武井会長が指示したとみて追及していた。武井会長は逮捕後の調べに「盗聴にはかかわっていない」と容疑を否認していたが、最近になって「中川容疑者に直接、盗聴を指示した」と認める供述を始めた。
盗聴事件では、中川容疑者が00年8月から01年2月にかけ、山岡さんら6人を盗聴していたほか、同社の元専務(61)=処分保留で釈放=が武井会長の指示を受けて96年ごろから社員や元社員計7人を盗聴していたことが明らかになっている。同課は計13件の盗聴について、武井会長が指示して行ったとみており、動機などを追及する。
中川容疑者と盗聴を請け負った調査業者3人は4日、01年1月から2月にかけ、別のジャーナリストの港区内の事務所を盗聴していたとして再逮捕されたが、同課はこの盗聴も、武井会長が指示していたとみて立件する方針を固めている。【立山清也、三木陽介】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031208-00001046-mai-soci